テクノロジー企業のPR、マーケティングを支援

CONTACT ENGLISH

Column

Column

記者が困るインタビューから広報活動を考えてみる

2012.06.06【 目黒広報研究所 】

「本社の外国人が来日するんでインタビューを!」こういう依頼を、私が記者だったときに何度も受けた。

その外国人が、超大物のCEOだったり、読者が喜ぶようなおもしろい話が聞けたり、新製品やサービスのまだ出ていない話が聞けたりするなら意味がある。

ただ、新製品もない、製品のロードマップは話せない、とにかく、来日しちゃうんだから、なんとかインタビュー入れてくれと言われたから、うまくまとめてくれ、みたいな場合もある。

取材は、読者の気持ちを考慮し、ニュース性があるかも考慮して実施をしている。取材依頼を全部鵜呑みにして記事にしていたら、企業側の論理で伝えたい事ばかりになり、つまり広告的な内容ばかりになってしまう。そんな内容では読者は離れてしまう。では、どうするか。

そんな場合はできるだけ事前にお断りをしていた。というのは「取材してもらったから掲載されるんだろう」と相手に期待を持たせてしまうからである。(ちなみに、「いつ載るんですか?」のしつこい電話攻勢が不快という記者も多い。ひどい会社になると頻繁に電話をかけてくる。記事だから掲載の保証はないわけなのに・・・。(注:ただ、情報が不足しており資料を追加で出す事で掲載にこぎ着ける場合も。しつこくなく感触を伺うことは問題ないと思います)

笑い話のようだが、PR会社から電話があり「オフィスが移転したのでインタビューを!」というのもあった。全く持って意味が分からなかった(新オフィスに何かしかけがあれば別だろうが何もなかった・・・)

とはいえ逆に「この質問を聞いてください」と大量に質問を用意して来た会社もあった。それが全部その会社にとって都合の良い質問で、こちらも閉口してしまった。CEOの横でギラギラと目を光らせている人が勝手に質問を決めてしまう・・・

その媒体の読者層を考えて、こういう企画だとどうでしょうか?こういう質問が適切ではないでしょうか?という提案ならまだわかるのだが・・・

ただこれは、自社に思い入れが強いために起きがちなことであると思っている。

思い入れがある=良い商品・サービスを提供している会社だから、記者も来てくれる、おもしろいと思ってくれる、注目してくれるに違いない、という論理展開なのだと思う。もしそうだとして、じゃあ、それを記者、そしてその先にいる読者に「役立つ内容」だと理解してもらうにはどう伝えたらいいのか?というプラスαの行動が必要になってくる気がする。社外の人には、単に良さを自分たちの用語で羅列しては伝わらないのである。ここが出来ている会社と出来ていない会社で大きな差が出ているように思う。

社外から客観視すること、相手がどう感じるかを推し量ること。非常に難しいが、記者と広報の両方を体験した人間としてここにメモしておきたい。