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Column

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断ったほうがいい取材もある(受け身広報の抱えるリスク)

2012.11.20【 目黒広報研究所 】

何かに取り上げられたり、また流行のサービスを扱っているという事で、いろいろなメディアから取材依頼がくることがありますよね。

未熟な広報の方だと舞い上がってしまうのではないでしょうか。
単に社長のアポを取って、会議室をおさえて、記者に日時を連絡して、当日同席して終わり。
掲載誌が来たらそれに付箋をつけて社内回覧といった流れでしょうか。
その取材に自分も立ち会いましたという自己満足感。社長の隣に座っている偉くなったような優越感。

私もとても未熟だったときに体験したような少し苦い思い出があります。

実はこれ、とても危険だったりするのです。
以下が社長取材で想定される出来事です(創作です)

●取材という名の売り込みだった。社長が直接名刺を渡してしまったために、直接しつこい営業電話がかかってくることに。広報担当が事前に調べてお断りをすべきだった。

●「イケメン社長」という特集でおもしろおかしく取り上げる誌面だった。地味にB向け(企業向け)のイメージを打ち出している会社であり、しかも期末の忙しい時期だった。何の準備もなく対応した社長は、うまくノリについていけず、誌面でも小さくしか出なかった。また媒体も知名度はあるものだが、見込み客の読む物とはかけ離れていた。社長ではなく、おもしろキャラの社員を別の企画に紹介すべきだった。

●取材という連絡だったが、お金がかかると言われた。社長のビデオがウェブに公開され(または雑誌に出た)が、見てみると無名な小さい会社のインタビューだけが載っているメディアだった。

●どこからか記者が噂を聞きつけて取材に来た。事前準備のない社長はしどろもどろ。準備不足で未発表の内容が誌面に載ってしまい、取引先にも動揺を与える内容になってしまった。準備が整うまで取材は受けるべきでなかった。

・・・

いくつか例をあげましたが、こんなバカな事があるわけないと思う人もいるかもしれません。ですが、中堅企業などで未経験で門外漢のスタッフが広報を担当する事があります。そのような場合、こんな笑えないことが起きる可能性があるのです。本来なら、このような状況下で取材を受けるか否かの判断の出来る(事前に指示を仰げる)人をそのポジションに置く必要があるのです。

広報は来た取材のために、社長のスケジュールと会議室をおさえる役割ではないんですよね。
また、たくさん取材を受けて社長は疲弊するし、社名は広報されないという結果では、本業に支障をきたし、逆効果になってしまいます。

以下、社長を取材したいという連絡が入ったときの活動を順を追ってざっくり書いてみました。

 1. 媒体の概要を確認
 2. 取材内容を確認(掲載予定時期も)
 3. 取材を受けるかどうか検討、受ける場合次へ
 4. 記者がどういう人なのか確認(過去記事を調べるだけでもある程度わかります)
   可能なら予定される質問を先方に確認
 5. 想定質疑応答を準備
 6. 当日使うプレゼン等選定、修正
 7. 社長向けブリーフィング資料作成
 8. 社長へブリーフィング
 9. 社長のスケジュール予約
 10. 会議室予約
 11. 記者へ連絡(当日の緊急連絡先も聞いておく)
 12. 取材当日立ち会い(取材が滞りなく進むようにする。足りない部分を補ったりする)
 13. 必要に応じて追加資料の送付
 14. 掲載確認(内容的にどうか)
 15. 社内に掲載された事を告知

こんな感じでしょうか?(状況によって違うかとは思いますが)

「うちの会社は取材依頼が多いから、広報コンサルタントはいらないし、給料の高い経験者を中途で入れるつもりもないし、未経験の社員で大丈夫!」ひょっとしたらそんな会社のほうが危ないかもしれません。